この前,BSで世界潮流の再放送でアニメーションを考えるような番組をやってたので私が思ったことを少し.
日本の現状については,番組でも語ってましたが,現場に利益がフィードバックされるような仕組みに変わらないと駄目なのは確実ですね.日本のコンテンツで世界的に見ても優秀なものは,アニメとゲームなのにそこに従事している人に還元されないようだと人材も集まらないですしね.いいコンテンツを生み出すことができなければ,それを利用してビジネスすらできないんですから.
それとは,別なんですが,最近のアニメを見て思うのですが,全体的な作品の質には疑問があります.結構,作品を作るのに安易な方向に走っている傾向が強いに思えるからです.いい作品をつくろうというのではなく,ある程度売れる保証のある作品でいいやって感じを強く受けるんです.確かに,手法が定型・定着しているし,作家も揃っているので,酷い作品っていうのは,あまりないのですが,作り手のこだわりが見られるような作品が少なくなってきている気がします.商売なのでわからない気もしないのですが,この傾向が続くと本当に素晴らしい作品が作れる人がいなくなってしまうのではないかと心配です.この点についても現場に利益がフィードバックされるようになり,お金に余裕ができて,チャレンジできるような環境があれば解消されるかなって気もします.
あとは,権利を守るのとコンテンツを売るための地盤作りは国家レベルで必要ですよね.他の国みたいに援助を行うっていうのは反対ですが,もし,産業として考えるのであれば,不当なことを行っている他の国の業者に対しては毅然とした態度をもって対応する機関が必要だと思います.クリエーターに,それを求めるべきではないですし,そんなことに力を使うぐらいなら,作品に注いでくれと思いますしね.まぁ,政府レベルではアニメは文化でも産業でもないのでしょうから,現状では言っても仕方ないかもしれませんけど.